OHIがうまくいかなかった、あの頃の私へ
臨床に立つと、日々悩みは尽きませんよね。
私が臨床1年目だった頃、先輩がどうしてあんなにも患者さんとにこやかに会話を続けられるのか、不思議で仕方ありませんでした。
こっそり先輩の部屋の前に立ち、聞き耳を立てて会話をずっと聞いていたこともあります。
それくらい、患者さんとお話しすることがうまくいかず、日々悩んでいました。
そんな関係性がまだできていない中でのOHIは、「うまくいく気がしない」と感じていたのを覚えています。
きっと、みんな一度はそんな道を通っていますよね。
今日は、そんな後輩から受けた質問について、少し書き留めてみたいと思います。
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「歯間ブラシや歯ブラシが定着しない患者さんには、何から伝えたらいいですか?」
臨床現場では、よくある悩みではないでしょうか。
私がまずお伝えしたのは、
「伝えるOHI」から「耳を傾けるOHI」に切り替えてみようということです。
• どんな生活をしているのか
• どんな道具を使っているのか
• どんな磨き方をしているのか
まずは、そこから情報を集めることがスタートです。
例えば、1日1回しか歯磨きをしていない患者さんに、いきなり歯間ブラシやフロスを勧めるのは、患者さんにとってかなりハードルが高いかもしれません。
また、
・毛先が広がった歯ブラシを使い続けている
・電動歯ブラシを誤った方法で使用している
そんな方も少なくありません。
さらに、ハードプラークが付着しやすい患者さんでは、食生活に課題が隠れていることも考えられます。
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そこで大切なのが、
「一番簡単に乗り越えられそうな課題を一つだけ選ぶ」ことです。
例えば、
「歯ブラシの交換頻度を、1ヶ月に1回にしましょう」
これなら、大きな負担なく「できそう」と感じてもらえますよね。
それくらいで、十分なんです。
次回来院時にその課題を一緒に確認し、クリアできていたら共に喜び、しっかり褒める。
そして、次の課題へとステップアップしていきます。
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信頼関係がまだ十分に築けていない中で、短期間に口腔内を大きく改善させるのは、決して簡単なことではありません。
だからこそ、
スモールステップで成功体験を積み重ね、長期的なゴールを見据える。
それが、患者さんにとっても、担当する歯科衛生士にとっても、無理なく続けやすい方法だと私は考えています。
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OHIとは、決して「歯ブラシの方法を伝えること」だけではありません。
患者さんが、
自分のライフスタイルの中で、どう指導内容を取り入れられるか。
そのための「患者さんごとのロードマップ」を一緒に作っていくことこそが、OHIだと思っています。
これは、患者さんの最適な学び方を設計する「戦略的学習力」です。
この力は、AIには代替できない、人間ならではの支援だとされています。
この概念は、マイケル・オズボーン教授(オックスフォード大学)が提唱し、
2030年に最も必要とされるスキル(ラーニングストラテジー)の第1位にも挙げられています。
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変化の多いこの時代だからこそ、
改めて見直したい「効率的に学ぶ」「伝える」OHI。
一度、立ち止まって考えてみませんか?
ぜひ、みなさんのお悩みも聞かせてください。
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